墓じまい(墓仕舞い)とは?

墓仕舞いとは、お墓から遺骨をとり出して、他の墓地や永代供養墓などに移転し、元の墓地は墓石を解体して更地に戻すことを言います。

墓じまい(墓仕舞い)とは?

墓じまいとは

墓仕舞いとは、お墓から遺骨をとり出して、他の墓地や永代供養墓などに移転し、元の墓地は墓石を解体して更地に戻すことを言います。

これまで、お墓は代々その家で受け継がれていくものでした。しかし、生涯婚姻率や出生率が下がり、ファミリーになっても若い人は都市部に住む傾向がある昨今、地方にあるお墓を世話することができない方が増えています。そんな中、墓仕舞いを行う方が増えてきています。厚生労働省の調べでも、墓仕舞いの件数は増加傾向にあるというデータが出されています。では、どのように墓仕舞いをすれば良いのでしょうか?

墓仕舞いをする理由

お墓は、継承してお参りをする人がいなくなってしまうと、無縁墓となってしまいます。管理する人がいなくなってしまったお墓は、草木が生い茂り、荒れ果てた状態になっていきます。それを避けるために墓仕舞いをするのです。
「無縁墓」と判断される基準は霊園や墓地により異なりますが、平成11年に改正された「墓地、埋葬等に関する法律」の中で、「無縁墳墓等に関する権利を有する者に対し一年以内に申し出るべき旨を、官報に掲載し、かつ、無縁墳墓等の見やすい場所に設置された立札に一年間掲示して、公告し、その期間中にその申出がなかった」場合に、手続きをすれば無縁墓を改葬できるようになりました。この手続きをとられた墓は、最終的に撤去され、中の遺骨は合祀墓で供養されます。

墓仕舞いの流れ

お墓は個人の思い付きで勝手に移転させることはできません。墓仕舞いをするには、役所を通じて決められた手続きをする必要があり、費用もかかります。

① 移転先の決定と「受入証明書」の入手

墓仕舞いをする際は、まず遺骨を移転する先を決めましょう。新しい墓地へ移す場合は、その管理者から「受入証明書」を発行してもらいます。元のお墓と同じ寺院や霊園の永代供養墓へ移す場合は、手続き方法を聞いてその通りに進めます。

② 現在の管理者への報告と改葬許可申請

移転先が決まったら、現在のお墓の管理者に墓仕舞いする旨を申し出て、了承を得ます。そして、現在の墓地のある市区町村役場で、「改葬許可申請書」をもらいます。この書類は、遺骨1体につき1枚ずつ必要になります。改葬許可申請書に、現在の墓地管理者から埋葬証明の印をもらったら、受入れ許可証とともに役所に提出し、「改葬許可証」を受け取ります。

③ 閉眼法要

手続きが終われば、お墓から遺骨をとり出す「閉眼法要」を行います。お墓には、亡くなった人の魂が宿っているので、僧侶によりそれを抜いてもらう法要です。遺骨をとり出す際、ご自身で墓石を動かすことができない場合は、石材店に依頼することになります。前もって日時を決め、お願いしておきましょう。

④ 納骨と元のお墓の撤去

元の墓地での手続き、儀式がすべて済んだら、移転先の墓地管理者に改葬許可証を提示し、遺骨を納めてもらいましょう。
元のお墓は墓石を解体、撤去し、土地は更地にしてお寺や行政に返還します。

墓仕舞いにかかる費用

墓仕舞いには、主に以下のような費用がかかります。

①既存のお墓の解体、撤去工事費

工事費用はお墓の大きさ、墓石の量、作業の方法、必要な機材などによって変わります。後でトラブルにならないためにも、事前に見積もりをとるようにしましょう。

②閉眼供養のお布施

法要の際には僧侶にお経をあげてもらい、お布施を渡します。お布施の金額は決められたものではないので一概には言えませんが、できるなら直接住職に相談してみると良いでしょう。目安としては永代供養料に相当する金額が参考とも言われています。

③離檀料

墓仕舞いをする場合、それまでお世話になったお寺から離檀料を請求されることがあります。寺院によって規定を定めているところもあるので、確認してみましょう。

④移転先の墓地での納骨、法要の費用

移転先で、ご僧侶へのお布施が必要な場合があります。通常の法要と同じくらいの額を用意するのが妥当です。
この他、手続きを行政書士などの専門家に依頼する場合はその費用がかかります。手続き代行の費用は一般的に10~20万円程度と言われています。

墓仕舞いをする前にしておくべきこと

墓仕舞いをするのは、家族の大きな決断です。事前準備をしておかなければ、後からトラブルになることもあるので注意しましょう。

①現在のお墓の状況を確認しておく

何代にも渡って受け継がれているお墓の場合、中に誰の遺骨が納められているかを把握し、数や骨壺の大きさ、経過年数などを確認しておきましょう。移転をする場合は、ご遺骨の数分だけ改葬許可証が必要になります。

②墓仕舞いをすることを親族に相談しておく

墓仕舞いをする際に忘れてはならないのは、親族への相談です。たとえ、今は自分が管理者となっていたとしても、勝手な判断で行えば、後々トラブルになりかねません。移転させてしまえば、もともとお墓の近くに住んでいた親族がお参りできなくなるなど、中には快く思わない方もいるかもしれません。
お墓は個人のものではなく、親族一同のものですので、墓仕舞いを考える場合には、話し合いを行うようにしましょう。

③費用を把握しておく

墓仕舞いにはそれなりの費用が必要です。中には離檀料など、金額の定まらないお金もあります。後で想定外の額になって困らないように、数社から見積もりをとったり、同じ墓地から改葬した人の話を聞いたりして、かかる費用をできるだけ事前に調べておくようにしましょう。