ケアマネージャーってどんな仕事なの?

はじめに

現在、日本には体の不自由な65歳以上の要介護者が男女合わせて約650万人もいるとされています。
しかし、相性の悪いケアマネージャーを選んでしまうと、思うような介護が受けられなかったり、手続きがスムーズに進まない場合があります。
そこで今回は、ケアマネージャーの具体的な仕事内容や賢い選び方についてご紹介していきます。

ケアマネージャーとは?

ケアマネージャーってどんな仕事なの?
ケアマネージャーとは日本の介護保険法に基付いて作られた介護の専門職で、正式には「介護支援専門員」と言います。
ケアマネージャーは国家資格で受験するには介護福祉士や看護師、理学療法師など福祉や医療の分野で、5年以上の実務経験が必要です。
そのため、ケアマネージャーは介護職の中では最高峰のスペシャリストとして位置付けられ、介護や医療に関する幅広い知識と、問題解決力が求められます。

ケアマネージャーの主な仕事

ケアマネージャーってどんな仕事なの?
ケアマネージャーの仕事は多岐に渡ります。
契約初期の段階では、要介護者や家族に対して病状や生活状況についての聞き取りを行い、正確に現状を把握します。
その次に、自治体から要介護認定を受ける際に必要な調査書を作成し、要介護認定についてのサポートやアドバイスを提供します。
要介護認定の審査に通った場合は、当事者と共にケアプランを作り、それらを国の介護保険窓口に申請する代理業務も担当することになります。

その他にも、要介護者や家族からの相談対応や、状況に合わせたケアプランの見直しなども、ケアマネージャーの業務に含まれています。
また、生活に困窮している要介護者の生活保護申請の補助業務、 地域の民生委員との連携や医療機関への橋渡しなども行っています。

ケアプランの作成

ケアマネージャーの大きな仕事として、ケアプランの作成が挙げられます。
ケアプランとは要介護者の病状や生活状況に合わせて、要介護者に最適な介護サービスを提供するための、計画書のことです。
基本的にはケアマネージャーが主導しながらケアプランを作成しますが、要介護者や家族が希望する場合は一から独自のプランを作成することもあります。
また、要介護者の病状が悪化したり、要介護認定の内容が変更された際には、ケアプランの見直しも行います。

介護給付費の管理

ケアマネージャーは要介護者の代理として、介護サービスや介護用品のレンタルにかかった費用を取りまとめます。
そして、「給付管理票」と呼ばれる介護費用の申請に必要な書類を作成し、国民健康保険団体連合会に代理申請を行います。

利用者とサービス事業所の仲介

ケアマネージャーはデイサービスや訪問介護サービスなどを提供している各事業所と緊密に連携し、必要に応じて仲介する役割を担っています。
例えば、足が不自由な要介護者には介助付きの送迎サービスを提案したりするなど、本人の生活改善や家族の介護負担の軽減をサポートします。

ケアマネージャーになるには?

ケアマネージャーってどんな仕事なの?
ケアマネージャーは国家資格であり、認定試験を受けるためには、事前に受験資格を得る必要があります。
受験資格の取得条件は、介護や医療の専門職もしくは各市町村が求人を出している生活相談員や支援相談員として5年以上の実務経験を積むことです。
そのため、介護福祉士として5年以上の実務を行い、その後ケアマネージャーになるケースが一般的とされています。

介護支援専門員の資格

ケアマネージャーの資格は、各都道府県が主催する「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格することで取得できます。
独学でも合格する人はいますが、基本的には民間の通信教育や対策講座を受講する人が多いです。
試験に合格すれば介護支援専門員、つまりケアマネージャーとしての認定が受けられるので、職場内のキャリアアップや転職による収入増が期待できます。
ただし、ケアマネージャーは5年毎の資格更新が義務付けられているので、資格取得後も現場経験を積みながら、知識をアップデートしていく必要があります。

5年以上の実務経験で上級職も視野に

ケアマネージャーの業務を一定期間行い、過去の実績が評価されると「主任介護支援専門員」の資格を得ることができます。
資格の審査基準は各都道府県によって異なりますが、通常は5年以上の実務経験が求められます。

主任介護支援専門員は2006年に介護保険制度が改正された際に生まれた資格で、一般的には主任ケアマネージャーと呼ばれています。
主任ケアマネージャーは新人ケアマネージャーの育成サポートや人事の取りまとめなど、福祉関連の事業所ではトップクラスの管理職として、中心的な役割を担います。
また、各市町村の福祉や医療のマネジメントを担当している「地域包括支援センター」では、主任ケアマネージャーの配置が義務付けられています。

ケアマネージャーの探し方

ケアマネージャーってどんな仕事なの?
要介護者や家族がケアマネージャーを新しく探す場合は、各市町村の介護保険課や地域包括支援センターに相談して紹介を受けるのが一般的です。
その他の方法としては知人からの口コミや要介護者のかかりつけ医に相談したり、ネットで自宅近くの事業所を探し、ケアマネージャーと直接連絡を取るという方法もあります。

ケアマネージャーを選ぶ時のポイント

ケアマネージャーってどんな仕事なの?
要介護者にとって自分に合ったケアマネージャーを選ぶことは、その後の人生を左右するほど大切なことです。
そこで、ケアマネージャーを選ぶ時は、以下のような点を事前に確認しましょう。

■要介護者と家族が納得できるケアプランを提示してくれるか?
■本当に必要な介護サービスを提案してくれるか?
■相談に対して親身になって聞いてもらえるか?
■質問や疑問に対して真摯に答えてくれるか?
■日中は連絡が取りやすいか?
■事前に守秘義務について説明しているか?

一番重要なのはケアマネージャーと信頼関係を築くことなので、忙しくても上記のポイントはしっかりと確認しましょう。
また、もし契約後に合わないと感じた場合でも、所定の手続きを行うことによって、他のケアマネージャと再契約することもできるので、悩みすぎないことも大切です。

経験・得意分野は人によって違う

ケアマネージャーは介護のスペシャリストですが、人によって実務経験を積んだ分野や得意分野が異なります。
例えば、要介護者がデイケアを利用したい場合は、デイケア事務所の運営経験や勤務経験があるケアマネージャーを選んだ方が、スムーズに進みます。
もちろん幅広い分野に対応している人もいますが、基本的には事前にケアマネージャーの得意分野を確認することをオススメします。

契約後はどのように付き合う?

ケアマネージャーとの関係は長期間に渡ることが多いので、契約後の付き合い方はしっかりと考慮する必要があります。
例えば、提供された介護サービスに不満がある場合は、その不満を抱え込まず、きちんと相談を行い改善してもらうことが大切です。
また、一定のスパン毎に現在の生活状況を細かく伝えて、問題点を明らかにした上で、必要な介護サービスを決定するようにしましょう。

ベテランだと時間に余裕がないことも

介護業務が長いベテランのケアマネージャーは経験や知識が豊富なので、契約を希望する要介護者が多くなります。
しかし、一人あたりの契約者数が増えると、その分個々に対して割り振れる時間は少なくなるので、細かい対応が難しくなる場合もあります。
一方で、新人のケアマネージャーは知識や経験は浅いですが、スケジュールの確保が容易なので、丁寧な対応が期待できます。
どちらが良いとは一概に言えませんが、それぞれのケアマネージャーの経験やキャリアを考慮して、自分の希望に合った人を選ぶようにしましょう。

合わないと思ったら変更も

介護サービスは人間同士の信頼関係で成り立っています。
特にケアマネージャーの役割は大きく、この部分に大きな不満や問題がある場合は、要介護者本人の容態の悪化や、QoLの低下に繋がることもあります。
例えば、不必要な介護サービスを強引に契約させられたり、問題の改善を何度訴えても聞き入れて貰えないなどのトラブルは、全国各地でよく見られます。
もし、選んだケアマネージャーと思ったような信頼関係が築けないと感じた場合は、我慢しないで契約を打ち切ったり、別のケアマネージャーを探すようにしましょう。

まとめ

高齢者の介護生活は短くても数年、長ければ10年以上に及びます。
そのため、しっかりと相談に乗ってくれるケアマネージャーを選ぶことをオススメします。
また、健やかな介護生活を送るためには、要介護者と家族が正しい介護知識を身につけ、ケアマネージャーと共に介護プランを作ることも大切になってきます。