老老介護とは?共倒れにならないための予防策について

~老老介護の基礎知識知って、共倒れになる前に予防をしよう~

老老介護とは?

老老介護とは?共倒れにならないための予防策について
少子高齢化や長寿化とともに介護を必要とする方も増えており、近年では「老老介護」の問題も深刻化しています。
厚生労働省による調査によると、70~79歳の要介護者は同じ年代の介護者によって介護されるケースが非常に多いとされています。
老老介護では介護者の負担が大きく、最終的には介護者も認知症を発症するなど「共倒れ」の可能性もあるため、早めに対策する必要があります。
そこで今回は、老老介護についての基本的な知識や対策について解説していきます。

老老介護はなぜ増えているのか?

老老介護とは?共倒れにならないための予防策について
老老介護の増加に色々な要因が関わっています。
自分は大丈夫と思っていても、ふとしたことで同じ状況に陥る可能性もあるので、もしものときに備えましょう。

経済的な理由

老後資金が十分に用意できなかったなどの経済的な理由で、老老介護にならざるをえないケースがあります。
介護保険制度を利用する場合でも自己負担分がありますし、第三者の手を借りるにしても、必ず一定の金額はかかります。
日本社会は人生100年時代に突入しつつありますが、それに対応するための経済的な準備が整っている人は非常に少ないとされています。

他人介助の抵抗感

世代によって介護に対する考え方は異なりますが、高齢者の多くは「自分のことは自分でする」という考えを持っています。
このような考えの人は、食事や入浴・排泄などの介助には大きな抵抗感を感じるので、介助が必要だとしても精神的に受け入れることができません。
自尊心や尊厳が関係しているので難しい問題ですが、結果として老老介護に繋がってしまい、介護者の生活が大きく制限されてしまいます。

家族や親族に頼みづらい

衰えた姿を見せたくないという理由で子供や孫に介護を頼めず、配偶者に大きな負担がかかってしまうこともあります。
また、近年は核家族化が進んでいるので、介護を頼みたくても子供が遠方に住んでいて物理的に厳しいという場合も考えられます。

平均寿命が延びている

老老介護の増加には平均寿命と健康寿命の乖離も関係しています。
厚生労働省が公表したデータによると、2019年時点の平均寿命は男女合わせて84.43歳と最高値を更新し続けています。
一方で、介護などを必要とせずに生活することができる期間を表す健康寿命はあまり伸びていないことから、要介護期間が長期化していることが分かります。
つまり、老老介護の問題を解決するためには、いかに健康寿命を伸ばすかが肝要とされています。

老老介護における共倒れ問題

老老介護とは?共倒れにならないための予防策について
高齢者による介護は大きな負担となるので、日々の生活と介護が切り離せなくなり精神的に参ってしまうケースが多発しています。
また、そのような状況が長引くと介護者がうつ病を発症したり、虐待につながってしまうこともあるので、老老介護の共倒れは深刻な社会問題になりつつあります。

体力面での大きな負担

高齢者の介護は24時間常に行う必要があるので、介護者には体力が求められます。
しかし、高齢者になると体の強さや体力は衰えていく一方なので、次第に介護も厳しくなっていきます。
また、介護中は中腰で行うことが多いので慢性的な腰痛にもなりやすく、介護者の大きな悩みとして昔から存在しています。
このような問題は介護用品や住宅改修によってカバーできますが、初期投資として数十万円以上かかることもあるので、人によっては資金的に難しいです。

精神面でも負担がかかってしまう

老老介護になると介護者の生活は大きく制限されてしまい、趣味や娯楽に使える時間がなくなります。
また、介護期間が長引くと他の人と話す機会が減ることで社会的に孤立した状態にもなりやすいです。
その結果として介護者が精神病を患ってしまうと、介護の負担はより大きなものになるので、気を付けなければいけません。

共倒れにならないための対策とは?

老老介護とは?共倒れにならないための予防策について
老老介護は共倒れのリスクが高いので、心や体の健康を維持するために日々の生活習慣を見直すことが大切です。
また、介護に負担を感じた時は1人で思い悩まず、周囲の人々や専門機関へ相談しましょう。

健康寿命を延ばす

まず、健康寿命を伸ばすために生活習慣を改善しましょう。
要介護者が認知症になると介護の負担は更に増えますし、そもそも手に負えなくなる可能性が高いので、認知症予防は非常に重要です。
認知症の予防方法は色々ありますが、基本的には自分で考える・行動することによって、神経や血流が活性化されて脳の衰えが遅くなります。
また、長い間家にこもったり、人と対面して話さないと認知症の発症確率が上がってしまうので、定期的に外出するようにしましょう。

一人で介護を抱え込まない

セルフケアや夫婦間の介護で何とかしようと思う人が多いですが、体力が衰えている状態では満足に介護することはできません。
まずは子供や親族など声をかけやすい人たちに、介護や支援ができないか確認してみましょう。
日常的には老老介護になっていても、週に1~2日程度は他の家族や親戚にお願いして、介護から離れる時間を設けることも重要です。
仮に介護や支援をお願いできないにしても、事前に自分の窮状を伝えるだけでも違うので、介護を一人で抱え込まないようにしましょう。

介護施設の入所を検討する

負担が大きく手に余る状態であれば、老人ホームのような介護施設への入所も検討しましょう。
介護施設は設備が整っていますし、スタッフも有資格者なので、安心して任せることができます。
もし経済的な理由や本人の希望などで長期間施設に入ることが難しい場合は、訪問介護やデイサービスを検討してください。
どちらも身の回りの介助をお願いすることができますが、通所型のデイサービスの場合は歩行訓練や自立訓練を提供しているので、要介護者の「自分のことは自分でしたい」という気持ちと介護のバランスを両立できます。
適切な介護を受けることによって、要介護者と介護者の両方が負担から開放されて自分の人生を送ることができるので、是非利用することをおすすめします。

まとめ

長寿化や少子高齢化によって、老老介護は今後も増加すると予測されています。
老老介護になる原因はさまざまですが、「自分や家族のことは内々で済ましたい」という考え方は多くの人が持っているので、老老介護のリスクは誰にでもあります。
ま、た平均寿命の長期化で老後資金が不足するケースも増加すると見込まれており、金銭的な理由から老老介護になってしまう可能性も考えられます。
いずれも早めに手を打つことが重要なので、困った場合は自治体の担当窓口や地域包括支援センターなどに相談することをおすすめします。