おひとりさまのお墓はどうすれば良い?対策や費用について

~おひとりさまの孤独死やお墓について理解しておこう~

おひとりさまとは?

おひとりさまのお墓はどうすれば良い?対策や費用について
テレビや新聞などの各種メディアで「おひとりさま」を採り上げる機会が増えています。
若い世代であれば「独身」になりますが、おひとりさまの場合は1人暮らしの高齢者を指しています。
結婚に対する価値観が変化しているため障害を独身で過ごす人も増えており、また核家族化が進んだこともおひとりさまが増える一因とされています。
本来であれば家族に看取られながら人生の終焉を迎えるところですが、おひとりさまで亡くなられた場合、その後の埋葬などはどうなるのでしょうか?

おひとりさまのお墓問題

おひとりさまのお墓はどうすれば良い?対策や費用について
孤独死が発見された場合、死亡状況によって埋葬方法が異なります。
病院や老人ホームなどで死亡した場合は身元がはっきりしているため家族への連絡もスムースです。
しかし、近所づきあいのないおひとりさまが死亡した場合は遺体の発見も遅れ、先祖代々のお墓に入れない可能性もあります。
現在自分や家族がおひとりさまとして暮らしている人は、亡くなった後の対応をしっかりと理解しておきましょう。

孤独死をしたらどうなる?

おひとりさまが死亡した場合、身元や連絡先が分かれば遺族が遺体と引き取り、先祖代々の墓へ埋葬することが一般的です。
しかし、看取る人が誰もいない状況で孤独死した場合は事件の可能性もあるため、警察へ連絡した後、現場検証によって死亡日時や死因などが特定されます。
現場検証の際に身元や連絡先が分かれば家族へ連絡されますが、不明な場合は遺体の安置場所へ搬送された後、各自治体によって火葬や埋葬が行われます。
後日に遺族の連絡先が判明した場合には遺骨は返還されますが、遺体の保管料やその他の処理に要した費用は遺族へ請求されることになります。

お骨はどのように埋葬される?

身元が分からず自治体によって火葬された場合や遺族が引き取りを拒否した場合は、遺骨は無縁塚に埋葬されます。
ただ、火葬後すぐに無縁塚に入るわけではなく、自治体が一定期間保管することになっています。
保管期間は自治体によって異なりますが、5年程度を目安に考えておきましょう。
無縁塚に埋葬される遺骨はすべて身元不明のものとして扱われ、まとめて埋葬されるため後日の引き取りには対応していません。
しかし、遺族による遺骨の持ち出しや維持費の問題もあることから、無縁塚を行政管理から切り離す自治体も出てきているので、やはりおひとりさまであっても自分で建てたお墓などに埋葬されることが望ましいです。

おひとりさまのお墓の対策方法は?

おひとりさまのお墓はどうすれば良い?対策や費用について
高齢化社会の一面として孤独死は増えていますが、おひとりさまが亡くなることは昔からあるので、供養や埋葬方法はある程度確立されています。
また、価値観の多様化から友人や知人と一緒のお墓に入る「墓友」も登場するなど、お墓や埋葬のかたちも時代とともに変化しています。
以下では、おひとりさまが亡くなった場合の選択肢についていくつか例を紹介しているので、自分の希望に沿ったものを選ぶようにしましょう。

永代供養墓

永代供養墓とは先祖代々のお墓と違い、お寺や霊園が供養や管理を行ってくれるお墓のことです。
お墓参りをしてくれる人がいないおひとりさまに適しており、お彼岸などの供養祭も行われます。
一般的には他の人と一緒に納骨される合葬と、個別に納骨される形式の2種類がありますが、個別納骨でも一定期間後は合葬に切り替わるものが多いです。
また、注意点として管理を行うお寺や霊園が経営難などの理由でつぶれた場合は、永代供養墓の管理も停止となるので、契約を結ぶ前に経営状態や倒産の可能性についても確認するようにしましょう。

納骨堂

納骨堂とは遺骨をロッカー式の個別スペースに納骨するための施設のことです。
墓石を建てないタイプが多いのでコストを抑えることができますし、定期的な管理も必要ないですが、契約期間の終了後は他人の遺骨と一緒に合祀されることになります。
ロッカー式では骨壺を納める省スペース型が主流となっていますが、内部に仏壇を設置するタイプや共用スペースに位牌を並べて設置するタイプなど色々な種類があります。
最近では、墓地のスペースが不足している都市部を中心に普及が進んでいるので、形式よりも合理性を重視する人に向いている埋葬方法です。

先祖のお墓に入る

一般的孤独死の場合は先祖代々のお墓に入ることが多く、費用面でも他の埋葬方法に比べて安く済みます。
しかし、供養やお墓の管理をする人がいなければ無縁仏となるので、身寄りのないおひとりさまの場合は墓地の運営者と相談することになります。
場合によっては墓じまいの検討も必要ですが、墓じまい後の改装先を見つけ自治体の許可を取る必要があります。
また、魂抜きなどの儀式や撤去作業の費用も必要となるため、お寺や石材店などに事前に相談することをおすすめします。

墓友と一緒に

近年では同じ趣味を持つ友人や気の合う仲間と一緒に埋葬されたいというニーズがあり、少しずつですが「墓友」と呼ばれる付き合いも増えています。
墓友が増える一因にはおひとりさまの増加もありますが、死後は家族などのしがらみから解放されたいと考える人も中にはいます。
この場合、お墓には永代供養墓が選ばれることが多いようですが、場所や費用についての問題もありますし、新しい埋葬方法のため昔ながらの価値観を持っている人に反対されることもあります。
無用なトラブルを避けるためにも、墓友と一緒の埋葬を希望される場合はあらかじめ家族や親族には説明するようにしましょう。

おひとりの女性には女性専用のお墓もある

最近では多様化する結婚や埋葬に対する考え方に対応した、おひとりさまの女性専用のお墓も登場しています。
従来の考え方だと家族が一緒のお墓に入ることを前提としていましたが、夫婦仲が冷え切ってしまった場合などは共同埋葬に抵抗感を感じる人もいます。
また、おひとりさまの女性は永代供養墓を選ぶケースが多く、趣味などを通じて知り合った他のおひとりさまと一緒に墓友として同じお墓に入る人もいます。

おひとりさまのお墓に掛かる費用は?

おひとりさまのお墓はどうすれば良い?対策や費用について
天涯孤独の人が亡くなられ場合は各自治体の費用によって埋葬されますが、通常はおひとりさまであっても自分自身の埋葬費用や管理費用を準備します。
新たにお墓を建てる場合は墓石代やお墓の管理費が必要になり、すべて決まるまでに1年以上かかることもあるので、墓地や霊園には早めに相談するようにしましょう。

お墓の費用

お墓の費用は墓石と工事の規模によって変化しますが、50~100万円程度が相場になります。
しかし、高級石材や複雑なデザインの墓石の場合は、200~300万円とかなりの高価格になることも珍しくありません。
そのため、お墓選びの際はなるべく相見積もりを取って、コスパや墓石の状態を自分の目で確認しておくと問題が発生しにくいです。
また、施工に問題があった場合などにアフターケアがあるかどうかも確認しておきましょう。

管理費

お墓の管理費は年払いが一般的であり、5千円~2万円程度が相場となっています。
公営の墓地や霊園は管理費を安く設定していますが、寺院墓地の場合は少し高めでですし、地価の影響を受けることから都市部と地方でも管理費は異なります。
墓石や工事費用は生前に支払うため問題ありませんが、亡くなった後に発生する管理費については誰が払っていくかを明確にしておかなければなりません。
もし、管理費の支払いが滞った場合、ある程度の猶予はあるものの将来的には撤去されるため、墓友と一緒に埋葬してもらう場合などは注意が必要です。

おわりに

おひとりさまに対応したお墓の種類も増えており、家族や血縁など制度やしがらみに捉われない埋葬も徐々に普及しています。
本人の希望が叶うためお墓や埋葬の多様化は歓迎すべきことといえますが、身元不明の孤独死では望まない結果になってしまいます。
おひとりさまであってもエンディングノートなどを活用して、どのような埋葬を希望するか記録しておくことをおすすめします。