老後破産しないために気を付けるべき事とは?

~老後破産の原因や回避方法について解説~

はじめに

人生100年時代といわれるくらい平均寿命は延びていますが、それだけ老後に必要な資金も増えていきます。
現役時代と比べ収入が半減してしまう老後生活では資金計画が重要となりますが、綿密な計画を練っていたにも関わらず老後破産に陥るケースもあるようです。
現在では16人に1人が破産状態であるといわれています。では老後破産はどのような場合に起きてしまうのでしょうか。また今からできる回避策にはどのようなものがあるでしょうか?
今回は老後破産となる原因や解決策などを紹介します。

老後破産とは?

老後破産しないために気を付けるべき事とは?
老後に起きてしまう経済的破綻を「老後破産」といい、長寿化の進む日本では深刻な問題になりつつあります。
日本弁護士連合会による2017年調査では、60歳以上の破産債務者は全体の約24%であり、年代別の比率はかなり高い水準になっています。
また、負債の原因として低所得による生活苦や医療費が占める割合も増えつつある事から、しっかりと老後資金を準備していた人でも不意に破産に陥るケースがあります。

老後破産するとどうなるの?

老後破産は若者の破産と違い、破産後に再起する事が難しいので、そのまま困窮生活が続き万引きや無銭飲食の常習犯になってしまう場合があります。
また、子供や親戚がいたとしても、「人の世話になるのは恥ずかしい」「貧乏を知られたくない」とプライドが邪魔してしまい、結果として生活が悪化するという負のスパイラルに陥る人もいます。
こういった状態にならないためには老後破産の原因を把握し、いざという時に備えて対策する事が重要になってきます。

老後破産の主な原因

老後破産しないために気を付けるべき事とは?
老後破産に至ってしまう原因は主に以下の4つであり、貯蓄や退職金など十分な老後資金があっても破産してしまう場合があります。

生活レベルを落とせない

老後資金が潤沢にあったとしても、現役時代と同水準の生活レベルを続けていると次第に生活が苦しくなっていきます。
特に、退職金を手にすると金銭感覚が狂ってしまい、「少しくらいは大丈夫」という考えで浪費してしまう人もいますが、このような考え方は習慣化してしまうので非常に危険です。
また、老後には自宅の修繕や冠婚葬祭など、大きなお金が必要となる場面が出てくるので、今後発生するライフイベントも把握しておく必要があります。

老後も住宅ローンが残っている

現役時代には払えていた住宅ローンが、老後の収入源によって支払い困難になる場合があります。
近年は晩婚化が進んでおり、30代後半や40代になってから住宅ローンを契約する人も増えているので、住宅ローンを老後に持ち越してしまう事は珍しくありません。
しかし、老後まで住宅ローンを持ち越した場合、未払い分については預貯金などから支払う事になるので、必然的に老後資金を消費する事につながってしまいます。
退職金を使って一気に返済する考え方もありますが、退職金以外の貯蓄や年金額が少ない場合は危険な判断となるので注意しましょう。

介護費用や医療費の負担が大きい

長寿化が進む日本では要介護期間も少しずつ延びており現在では4年7カ月が平均的な要介護期間とされています。
介護費用の平均月額は7.8万円であるため、4年7カ月だと合計で約430万円が生活費とは別に必要になる計算です。
もちろん、介護保険などを活用する事で自己負担額を減らす事はできますが、要介護度によっては気休めにしかならない場合もあります。
また、ガンや生活習慣病など重い病気にかかると医療費の負担も追加されるので、不測の事態に備えて生活資金以外の老後資金を用意するようにしましょう。

退職金を高リスクな投資に使用してしまう

退職を機会に始めた投資が老後破産の原因となるケースもあります。
現在は超低金利時代なので投資や資産運用はメリットが大きいですが、高リスクな商品への投資は慎重に検討するべきです。
世の中には「簡単に儲ける事ができる」といって儲け話を持ちかけてくる人もいますが、ノーリスクで大金を稼ぐ事は不可能なので騙されないようにしましょう。
特に、投資や資産運用は元本割れのリスクもあるので、最低限の知識を身につけてから始める事をおすすめします。

老後破産しないために今からできる事

老後破産しないために気を付けるべき事とは?
老後破産を起こさないために、今からできる事はたくさんあります。
自分の経済状況や生活を見直して、必要な対策を行うようにしましょう。

生活費を見直す

平均寿命を参考にして、今後必要となる生活費を見直す事をおすすめします。
現在の老後資金や年金額などを考慮して、月・年単位で使う生活費の上限を決めておくと無駄遣いなどによる老後破産は防ぐ事ができます。

つみたてNISAやiDeCoを利用する

つみたてNISAは少額から始められ、2042年まで年間40万円までの運用益を非課税で運用できる制度です。
iDeCoも資産運用商品であり、毎月の拠出金を運用する事で60歳以降に運用益を受け取れる制度となっています。

再就職や再雇用を検討する

シニアの再就職が社会的に普及・定着しつつあるので、定年退職した後でも継続的に働く事はできます。
また、会社によっては再雇用制度を採用している場合もあるので、自分の勤め先にそのような制度があれば活用するようにしましょう。

健康寿命を延ばす

老後破産の原因となる介護や病気のリスクは健康寿命を延ばす事で軽減できます。
特に生活習慣や運動不足の改善は今すぐに始められる事なので、自分の生活に問題がないか確認する事をおすすめします。

リバースモーゲージやリースバックの検討

自宅を担保にして融資を受ける「リバースモーゲージ」や、売却した自宅に家賃を払いながら住み続ける「リースバック」も検討してみましょう。
それぞれ一長一短はありますが、自宅を相続しない場合は老後資産を確保する上で有効な手法です。

相談できる場所を知っておく

生活が困窮した場合は、社会福祉協議会やNPO法人などの「自立相談支援窓口」に相談する事で生活費の立て直しや就労支援を受ける事ができます。
介護に関わる問題であれば各自治体の窓口や地域包括支援センターに相談し、多重債務の場合は「188」のホットラインで利用できる消費者センターへ相談するようにしましょう。

まとめ

老後破産を防ぐためには、しっかりとした資金計画を立てる事が重要です。
また、早めに手を打てば十分な老後資金を準備できますが、万が一に備えて年金以外の収入源も確保するべきなので、健康を意識しながら生活するようにしましょう。