最近気になる見守りサービスって?

~その特徴と使い勝手について検証します~

親と遠く離れて暮らしていると、頻繁に親の様子を見ることが難しく、何かあったらどうしようと心配になります。
そんなときに利用したいのが高齢者の見守りサービスですが、最近は様々な業種がサービスを提供しています。
親の自立度や性格に合わせて適切なサービスを選んで、親と子の不安を解消していきましょう。

最近増えている高齢者の見守りサービス

少子高齢化、地方の過疎化などで最近は親世代と同居していない方が増えています。
遠く離れたところに暮らしていると、実家に帰省するためにはお金も時間もかかります。
また、仕事が忙しいと、まめに連絡を取ることもむずかしいことがあります。

遠く離れている親を心配しながらも、なかなか様子を知ることができず、何かあったときの不安を感じている子ども世代も多いことでしょう。
最近では、親世代と子供世代の不安を解消してくれる見守りサービスが充実してきました。
普段の業務にプラスする形で見守りをしていたり、その業種の得意分野を生かした形での見守りサービスを提供したりしています。

心配しているけど実際に電話をするとそっけなくて様子を知れないときや、顏を見に行きたくてもなかなか行けないときなどに利用するのも良い方法です。

様々な高齢者見守りサービス

では、実際にどのような見守りサービスがあるのでしょうか。
それぞれのメリットとデメリット、費用の目安も合わせてご紹介します。

訪問型の見守り

郵便局の職員や、電気・水道会社の検査員が自宅を訪問して安否や健康状態を確認して家族に知らせるサービスです。

★メリット
普段から手紙の配達などで馴染みのある職員の訪問なので、比較的受け入れられやすいサービスです。
また、郵便局の見守りサービスだと、離島や過疎地でも利用できます。

★デメリット
毎日の訪問ではなく、緊急時の対応は難しいです。
また、あくまでも郵便局員や電気・水道会社の検査員の訪問ですので、対象者の細かい体調の変化や異変には気づきにくいこともあります。

▼費用の目安
たとえば、郵便局の見守りサービスだと月1回30分の訪問で約2,000円、月1回60分の訪問で約2,500円などのように、訪問回数や訪問時間によって料金が変わります。

センサーによる安否確認

トイレや寝室などの普段よく使う部屋や、冷蔵庫などの家電にセンサーを設置し、そのセンサーが長時間反応しない場合に指定した携帯電話などに連絡が入る仕組みです。

★メリット
センサーを設置する場所によって、家電メーカーやセキュリティ会社、ガス会社など、様々な業種の会社から希望に合ったサービスを選ぶことができます。

★デメリット
センサーの感知があったかどうかの確認ですので、健康状態の確認まではできません。

▼費用の目安
センサー型の見守りサービスの場合は、契約料と月額利用料のほかにセンサーに関する機器の代金が発生します。
最初の契約料と月額利用料がセットになっていて、機器代が別というタイプが最も多いのですが、相場としては初回契約料が約15,000円、月額利用料が約3,000円、機器代が50,000~80,000円です。
また、火事やガス漏れの確認や生活リズムのチェックなどをオプションとして提供している会社もあります。
オプションはいずれも月額500円前後です。

カメラを遠隔操作して確認するサービス

カメラとマイクを室内に設置して、サービス会社のスタッフがタブレットなどで遠隔操作をして、家のなかの映像をチェックして見守ります。
なお、この映像は家族も閲覧することができます。

★メリット
このサービスは、主にセキュリティ会社で多く提供されており、24時間365日のチェックが可能です。
また、対象者からの呼びかけにも対応していますので、何かあったときにすぐスタッフが駆けつけることができます。

★デメリット
一番のデメリットはプライバシーの問題です。
家のなかでの様子をずっと見られることに関して、抵抗を感じる方が多いサービスでもあります。

▼費用の目安
初期費用として保証金が約50,000円前後、月額料はサービス内容によりますが、月8,000円~です。

電話による確認

サービス会社の担当者が、決まった回数・決まった時間に対象者に電話をして確認をします。
その会話内容を詳細に記したレポートは家族に送られます。

★メリット
会話をし、コミュニケーションをとることによって高齢者が元気になったり、寂しさを解消できたりすることがあります。

★デメリット
電話が苦手な方や、よく知らない方との電話が好きではない方には不向きなサービスです。

▼費用の目安
入会金約10,000円に、電話の回数によって異なる月額料金がかかります。
たとえば、週2回の電話で月額8,000円など。

オート電話、オートメールによる確認

サービス会社から自動配信される電話やメールによって安否を確認します。
電話の場合は、いくつかの質問に対して電話のプッシュボタンで選択して答え、メールの場合は質問に対して答えを返信します。
家族側は、サービス会社からのレポートで回答の内容を確認することができます。

★メリット
訪問や電話での対話が苦手な方にも受け入れられやすいサービスです。
また、ほかのサービスと比べて費用は安価です。

▼費用の目安
初回契約料と月額利用がかかる会社と、月額利用料のみの会社とがありますが、契約料は約2,000円、月額利用料は固定電話の場合は約800円、携帯電話は約1,200円ほどです。

食事や日用品の配達時の確認

対象者がひとり暮らしで、食事の用意が大変そうな場合や栄養の偏りが心配な場合におすすめなのが、食事を自宅に届ける配食サービスです。
食事は直接手渡しますので、訪問時の不自然な留守、健康状態や安否などをチェックしてもらえます。
また、宅配業者や新聞配達会社による配達時の見守りサービスも増えてきています。

★デメリット
配食サービスの場合は訪問する時間が決まっていることと、ひとりの配達員が複数の高齢者の家を訪問することなどから、緊急時の対応は難しいです。

▼費用の目安
平日月曜~金曜の昼食と夕食の二食を提供している会社が多く、食事代のなかに見守りサービス料が含まれて、一食約500円前後です。
高齢者に配慮して、柔らかめの食事や低カロリー食などを選択すると少し高くなりますが、500円で計算すると1ヶ月約20,000円となります。

自治体による見守り

独自の見守りサービスを行なっている自治体もたくさんあります。
操作が簡単なタブレット型の端末を配布して、その端末でテレビ電話をしたり、応答がないときに様子を見に行ったりなど、きめ細かく迅速な対応をしているところもあります。

★メリット
民間のサービス会社の見守りサービスに比べると、費用がかなり格安です。

見守りサービスを利用するときの注意

見守りサービスを利用するときには、気をつけたい点がいくつかあります。

親は本当に望んでいるのか

子供世代は遠くに暮らす親を心配しますが、親自体がそれを望んでいるのかどうか、気持ちをしっかりと確かめる必要があります。
健康の不安や認知症の症状がない場合は、親から「必要ない」と断られることもあると思います。
断られても子供の不安は消えるものではありませんので、どんなことに不安を感じているのかを親に伝えましょう。

サービス料金をどちらが負担するのか

子供側が望んでいることだとしても、親は「自分のことで子供にお金を負担させたくない」と考えることがあります。
お金のことを考えて断られることもあるかもしれませんが、どうしても見守りサービスを利用したい場合は、お互いが納得する形でサービス料を負担できるように話し合いましょう。

見守りサービスの内容が親や子供に合っているか

見守りサービスを利用することになったら、まず考えたいのがサービスの内容です。
見守りサービスにはメリットとデメリットがありますし、親の性格や子供の生活パターンと合わない場合もあります。

また、どのような形の見守りサービスでも、最初は親に抵抗感を示されるかもしれません。
しかし、慣れるとお互いにとって良いことにつながることもあります。
スタッフの訪問に抵抗を感じていても、何回も顔を合わせていくうちに馴染んで上手にコミュニケーションをとれるようになるかもしれません。
見守りサービスで使うデジタル機器に抵抗を感じていても、使っていくうちに使いこなせるようになるかもしれません。

年齢を重ねると、だんだん新しいことを受け入れにくくなっていくこともありますが、見守りサービスを利用することでどんな不安が解消されるのか、子供世代の気持ちをわかってもらえるように話し合ってみましょう。

また、見守りサービスの内容は親の自立度に合わせて選ぶ必要もあります。
何かあったときに自分で連絡できるかできないか、家事や部屋の移動を自分でできるかできないか、どれぐらいのデジタル機器なら使いこなせるか、など、親の状態に合わせて内容を考えることも大切です。

そして、子供側は思い込むことなくサービスを提案してみるのも良い方法です。
たとえば、食事を配達する配食サービスは、今まで食事を作ったことがない高齢者向けのサービスだと思われがちですが、そうとは限らないと思うのです。
ずっと食事の支度をしてきた方でも「自分一人だけなら何でもいいわ」と、ほとんど食べないこともあります。
私の母もそうでしたが、父親が1週間ぐらい出張に出ていて母親ひとりで留守番をしていたときは、ほぼ毎食ごはんと漬け物だけだったそうです。

ずっと食事の支度をしてきた人のなかには「実は食事作りは好きじゃない」と思っている人がたくさんいます。
食事作りができるのだから配食サービスは不要だろうと思い込んだりせずに、サービスの提供をしてみましょう。
「食事を作りたくないからうれしいわ」と、受け入れてくれることもあるかもしれません。

まとめ

高齢者の見守りサービスについては、「知らない人に確認してもらって、自分は報告を受けるだけ」というイメージもあるかもしれません。
しかし、子供だって本当は自分で親の様子を見に行きたいし、親に何かあったら自分が一番に駆けつけたいと思っています。
それがなかなか難しいこともあるのが現状なのです。

お互いに気持ちの行き違いが生じないように気をつけながら、心配なんだという気持ちをきちんと伝えながらサービスを選びましょう。
そして、生活様式に合ったサービスを利用することで、安心できて不安も解消すると思います。