長生きのための食生活とは?

~食生活と健康寿命の関係性について~

はじめに

近年の日本では平均寿命だけでなく、健康寿命をいかに長期間維持するかが非常に重要とされています。どれだけ平均寿命が延びても健康寿命が短ければ支援や介護が必要となりますし、その分社会の負担も大きくなってしまうからです。

そして健康寿命の長期化には健康的な食事や適度な運動が必須です。

そこで今回は日本人が気を付けるべき食生活の注意点やバランスの取れた食事について解説していきます。

バランスの取れた食事

長生きのための食生活とは?

理想的な食事は個々人の健康状態やライフスタイルによって異なりますが、バランスの取れた食事には一定の基準があります。

具体的には穀物類の主食を基本として、肉や魚などのタンパク質を含んだ主菜、野菜や海藻の副菜、そして汁物で構成された和食が健康に良いと言われています。

これらの食事は3大栄養素と言われるタンパク質・脂質・炭水化物をバランスよく摂取する事が出来ますし、食べ合わせやカロリーなどの面でも優れています。

日本人の食生活の変化

一方で近年の日本の食生活は戦後を境に大きく変化してきています。

例えば米の消費量は徐々に減ってきていますが、その代わりに肉類や乳製品などの動物性タンパク質の消費量は右肩上がりになっています。

またファストフードや西欧型の食事の普及によって油分の摂取量が増えている事から栄養バランスの崩壊が多くの学者から指摘されています。

病気になりやすい食生活のタイプ

長生きのための食生活とは?

人によって食生活の違いは必ずありますが、その中でも健康に悪いとされている食生活のタイプが幾つかあります。

それらを以下で紹介していくので、自分の食生活が当てはまっていないか確認してみましょう。

炭水化物過多タイプ

白米やパン、ラーメンのように炭水化物ばかりを摂取している人はこの炭水化物過多タイプになります。他と比べて単水化物は満腹中枢を刺激しやすいので、こういった食べ物ばかりを摂取していると他の栄養素が疎かになりやすいです。

また単水化物は肥満や生活習慣病の原因にもなるので、特に高齢者は炭水化物の量には注意するようにしましょう。

タンパク質過多タイプ

最近では糖質オフダイエットの注目によって糖質分の代わりに肉や魚などのタンパク質を中心に食事をする人が増えていますが、タンパク質の過剰摂取は内臓の疲労や腸内環境の乱れの原因となるので適度な摂取量を保つ必要があります。

脂質過多タイプ

いわゆるファストフードを多く食べる人に当てはまるのが脂質過多タイプです。

特に脂身が多い肉や魚、油が使用されているスナック菓子などが対象となるので、こういった食品を日常的に摂取している人は注意しましょう。

塩分過多タイプ

日常的に塩分を過剰に摂取している人は塩分過多タイプになります。

例えば濃い味付けの料理やインスタント食品には大量の塩分が含まれていますし、昔ながらの日本食も醤油や味噌を中心に塩分が多いと言われています。

野菜不足タイプ

一人暮らしの方に多いのが野菜不足タイプです。

自炊を行わずに食事をインスタント食品や外食で済ませていると野菜の摂取が不足してしまいます。

野菜にはビタミン類や食物繊維などが豊富に含まれていますが、これらは基本的に他の食品では補えない物なのでカット野菜を食べるなどしてしっかりと野菜を摂取するようにしましょう。

日本人の食事バランス

長生きのための食生活とは?

日本食は健康というイメージが世界的に定着していますが、実際には日本人の食事は塩分過多と食物繊維の不足の傾向が強いと言われています。

例えば世界保健機関(WHO)の基準では1日の塩分摂取量は5g以下が望ましいと言われていますが、平均的な日本人は1日で約10gの塩分を摂取しています。

もちろん体質や運動量など様々な要因が関係していくるので一概には言えないですが、塩分の過剰摂取は高血圧症による血管へのダメージやその他臓器の病気の原因となるので摂取量には気を付けるべきでしょう。

特に塩分は炭水化物やタンパク質などと違って間接的に食品に含まれている事が多いので、無意識の内に大量の塩分を摂取してしまう可能性があります。

なので食品を購入する際はパッケージの成分表をチェックするなどして塩分の摂取量には注意するようにしましょう。

また最近では減塩タイプの醤油や味噌などが各メーカーから発売されているので、そういった製品を活用するのもオススメです。

一方で日本人の食事に足りていないのが食物繊維です。

食物繊維は便秘の予防など整腸効果があるだけでなく、血糖値やコレステロール値の低下といった機能も持ち合わせているのですが、殆どの日本人は食物繊維の摂取量が基準を満たしていません。

実際に厚労省は1日に約20gの食物繊維を摂取する事を推奨していますが、平均的な日本人の摂取量は約15gなので4~5g程度が不足している事になります。高齢者の方は野菜中心の生活をしている人が比較的多いですが、それでも食事量の少なさなどが原因で食物繊維が不足している事はよくあります。

ただ食物繊維自体は野菜以外の食品でも十分に摂取する事が可能です。例えば玄米などの穀物類も食物繊維を多く含んでいますし、果物や海藻類も含有量が多いのでこういった食材を積極的に摂取する事で食物繊維の不足も補えるでしょう。

また最近だと食物繊維のサプリメントも薬局や通販サイトなどで購入する事が出来るので、もし日々の食事で食物繊維を摂取する事が難しい人はそういったサプリメントでの摂取も検討してみましょう。

老化による食事機能の低下

長生きのための食生活とは?

ここまでご紹介したように健康的な生活にはバランスの取れた食事が必要ですが、実際には老化によって食事機能が低下すると食べれる物が次第に変化していきます。

それまでは普通に食べれていた料理が急に食べれなくなったり、味覚が衰えて食事が美味しく感じなくなるような事は殆どの高齢者が経験する事ですし、個人差はあれど歳を取るごとに食べれる物は少なくなっていきます。

このような事が起きるのは食事機能と消化機能の衰えが理由と言われており、おおよそ60~70歳を基準に多くの人に見られるようになります。

もちろんある程度は食事トレーニングなどで食事機能の低下を抑える事は出来ますが、いつまでも若い時と同じような状態を維持する事は不可能なので、そういった変化に合わせて工夫をしていく事も大切になります。

高齢者に必要な食事の工夫

高齢者の食事機能の衰えは噛む力や味覚に関するものなので、ちょっとした工夫で今までのように食事を楽しむ事が出来ます。

例えば味覚の衰えに対してはスパイスや出汁などで香り付けをしたり、噛む力が弱まっている人には食材の大きさや火入れ加減を工夫する事によって食べやすい食事と美味しさを両立する事が出来ます。

どれだけ栄養バランスが取れた食事でも楽しみながら食べられなければ意味がないので、それぞれの人にあった形で工夫するようにしましょう。

まとめ

健康的に長生きするためにはバランスの取れた食事が必要不可欠です。バランスの取れた食事と聞くと難しく感じる人も多いとは思いますが、実際には少し意識するだけで大きく改善する事が出来ますし、不足している栄養素や食べすぎている物がないかを定期的に確認する事は誰でも可能です。

また最近では食生活を改善するためのヘルスケアサービスや、仕事が忙しい人向けのサプリメントなども発売されているのでそういった物を上手く活用する事で効率的に食生活を改善していきましょう。