知っておきたいケアハウスの基礎知識

~その現状と特徴を詳しく解説~

知っておきたいケアハウスの基礎知識

ケアハウスとは

ケアハウスは広義では老人ホームや介護施設の1つですが、入居条件や料金などの特徴や性質が決まっているので他の介護施設とは明確に違いがあります。
ケアハウスに入ることを検討している場合にはまず、ケアハウスの特徴や性質をよく知ることから始めましょう。

①軽費老人ホームC型

ケアハウスは専門用語での分類をすると「軽費老人ホームC型」のものを指します。
軽費老人ホームにはA,B,Cの3種類があり、どれも条件が異なるので間違えないようにしましょう。
入居に所得制限があるのがAとB型で、ケアハウスにはありません。
要介護の場合AとBは入居不可ですが、ケアハウスの場合は介護型なら65歳以上で要介護1~5まで可能です。
この2点は重要な違いなので必ず覚えておきましょう。
軽費老人ホームA型とB型と比べて条件が比較的緩い関係上、競争率が高いこともケアハウスの特徴ですので、簡単に入れるものではないと思っておいて間違いないでしょう。

②一般型と介護型

ケアハウスの中にも一般型と介護型の2種類があり、介護が必要かどうかでどちらを選ぶかが決まります。
一般型は介護が必要ない人のためのサービスで、食事や洗濯などの生活支援と、緊急時の対応をしてくれるものです。
介護型は一般型のサービスに加えて介護サービスが付きます。
一般型で入居した後介護が必要になっても、条件付きではありますが入居が続けられるというのがケアハウスの特徴です。

③ケアハウスのメリット

ケアハウスの人気が高い主な理由は

・他の介護サービスと比べて月額費用が安い
・個室
・食事の提供が受けられる
・要介護1~5まで入居が続けられる

の4点です。

ケアハウスの現状

ケアハウスは現状どういった仕組みや環境になっているのかを紹介します。
実際には施設ごとに状況は多少異なることもありますが、全国的な傾向を具体例にして解説していきます。

①入居一時金と月額費用

ケアハウスにかかる費用は全体的に安いことが特徴の1つです。
入居一時金は安い場所なら数十万円程度、高い場所でも数百万円で済みます。
月額費用も6万~20万円程度とお手頃で、この安さがケアハウスの人気の理由になります。
有料老人ホームの場合これらから比べて1桁ないし2桁も金額が高いことも珍しくないということを考えると、大きな違いであることがわかるでしょう。

②サービスの内容は費用に見合った軽いもの

介護型ケアハウスの場合は有料老人ホームと同じ人員体制の基準で設備運営をする必要がありますが、一般型にはそのような基準はありません。
介護型ケアハウスは施設によって異なりますが、要介護1~5までが入居可能です。
その施設で対応不可能な重度の状態になってくると、退去しなければいけなくなります。
一般型も介護が必要になってきた場合、介護型に変更するかて依拠して介護ができる施設へ移る必要があります。

③競争率が高い

ケアハウスは全国的に見ても競争率が高いことが特徴に挙げられます。
料金の安さや入居条件の緩さが主な理由ですが、場所によっては空きを待つ状態や入居者の選定などが平常化していることもあり、簡単に入ることができないというのはケアハウスのデメリットとして覚えておく必要があります。
軽費老人ホームA型やB型が利用できる状況であればそちらを考えたり、介護サービスの充実具合などから有料老人ホームを選ぶことも視野に入れておきましょう。

ケアハウスの今後について

ケアハウスはこれから先どういった環境になっていくのか紹介します。

①ケアハウスの役割について

現状、ケアハウスの立ち位置というのは非常に曖昧なものです。
介護サービスには在宅型から住宅型まで数多くの種類があり、有料老人ホームとケアハウスの住み分けは完全にできているとは言い切れません。
そのため、ケアハウスを知らないという高齢者も少なくなく、ニーズに適しているかどうかという課題があります。
こういった状況を受け、ケアハウスの役割を増やす方針や、認知度向上のための施策が行われています。

②経営難な施設も少なくない

介護関連施設全体に共通することですが、ケアハウスの経営も容易ではないことは事実です。
夜勤の介護士の確保や収支の問題など課題が山積しているため、行政との連携を強めるなどの対策が講じられています。

③地域包括ケアシステムとの関連

日本はこれから先ますます少子高齢化社会になっていくことが予想されているため、介護施設の充実は急務となっています。
そのため、業界全体の改革として「地域包括ケアシステム」という言葉が頻繁に出てくるようになりました。
これは地域が一体となって包括的にケアシステムを充実させるという取り組みで、ITソリューションなどの技術も取り入れて大きく行われています。
こういった取り組みの中でケアハウスがどういった役割を担うのかは、今後のケアハウスのあり方を左右する重大な要素といえるでしょう。
ケアハウスの場合、安い費用と健康な人から介護が必要な人まで受け入れられるという特徴があるので、ニーズは大きなものを秘めています。

ケアハウスに入居するための準備

実際にケアハウスに入る予定の場合、どういった準備が必要なのかを紹介します。
有料老人ホームなどと比べれば安いとはいえ、数十万円は必ずかかる大きなお金の話ですので、しっかりと準備をして丁寧に進めるようにしましょう。

①一般型と介護型のどちらに入るのか

ケアハウスには一般型と介護型の2種類があり、入るための条件に違いがあります。
一般型で入居できる状態であっても、将来的に介護型に移る場合には、訪問介護や通所介護を利用することになるため、介護サービスが入居型の老人ホームや介護型のケアハウスとは大きく異なることも覚えておきましょう。
要介護の度合いが大きくなった場合などには、退去が必要になるというリスクも忘れないようにしましょう。

②個室とはいえ施設によって設備は大きく異る

ケアハウスの人気の理由の1つに個室での生活が確保できるという部分もありますが、部屋の広さや設備などには場所によって大きな差があるのも事実です。
原則として個室であることから数は少ないですが、夫婦2人で入居できる施設もあります。
受け入れている人の要介護の度合いなどでも生活環境は変わってくるため、よく吟味して選ぶようにしましょう。

③空室があるかをよく調べること

全国的に見てもケアハウスは入居待ちが発生していることが特徴です。
年単位で待たされる例も数は少ないですが実在し、多くの場合3ヶ月から半年くらい待たされるようです。
入居申請からどれくらいで入れるのかで大きく計画も変わってくるので、気に入った場所があれば早め早めに手続きをするように意識しましょう。

終活でケアハウスを考えている人への提案

終活を考えていく上で「老後をどこでどうやって過ごすか」は大きなポイントです。
自宅での生活ではリスクや負担が大きい場合には、介護施設を利用することを強くおすすめします。
ケアハウスを選ぶメリットやデメリットを中心に、実際に選ぶ段階に入っている人へ向けた提案をいくつか紹介します。

①安い費用は大きなメリット

介護施設に入居するというのは経済的な負担が大きく、多少無理してでも自宅で家族が介護をするという例は少なくありません。
しかし、家族にかかる介護の心身への負担と金銭の出費を考えてみれば、多少の出費をしてでも専門の施設にお世話になる方が負担が軽い可能性も十分にあります。
ケアハウスは安い費用が特徴ですので、選びやすいといえるでしょう。

②介護度が上がってくると退去が必要になることも

ケアハウスの費用が安い一番の理由は、介護度が低い人を対象にしているからです。介護の必要ない一般型はその最たる例といっていいでしょう。
介護が必要になればそれだけ費用も必要になりますし、重度になれば退去が必要になることもあるため、自身の健康管理はケアハウスの利用を続ける上で欠かせないポイントです。
しかし、介護がどうしても必要になってしまうことが絶対に発生しないようにするというのも無理な話ですので、万が一のことを想定して、介護が必要になっても住み続けられるケアハウスを選べば、リスクマネジメントとして有効でしょう。

③食事と入浴と生活リズム

ケアハウスでは定時の食事サービスやレクレーションイベントなど、生活リズムを支える仕組みが整っているため、健康的な生活ができます。
この生活の質で老後のリスクを低減するという考え方も有意義でしょう。

まとめ

最後にケアハウスの基礎知識として3つのポイントを挙げておきます。

①入居条件があり一般型と介護型の2種類がある

ケアハウスの入居条件は

一般型 個人または夫婦のどちらかが60歳以上で介護が必要でない状態であること
介護型 65歳以上で要介護1~5(施設によって変わる)

ですので、入居を考えている場合には必ず覚えておきましょう。
一般型は入居後に軽度な介護が必要な状態までであれば入居を続けることも可能ですが、訪問介護や通所介護を利用する形になります。
ケアハウスの設備や人員で介護を受けるためには介護型を選ぶ必要がありますが、費用は高くなります。

②軽費老人ホームA型やB型、有料老人ホームとも異なる

ケアハウスは「軽費老人ホームC型」に分類されて、似たような名称にA型やB型がありますが、それらとは入居条件やサービス内容で大きく異なるので間違えないようにしましょう。
似たようなサービスで考えると有料老人ホームとも重なる点がいくつかありますが、費用面を中心にこちらとも大きな差があります。

③安いけれど入居待ちも多発している

ケアハウスは比較的入居しやすい条件が揃っていることから人気が高いのが特徴です。
そのため、入居申請をしても審査だけでなく順番待ちが発生することも珍しくなく、半数ぐらいの人が3~6ヶ月の待機期間を経て入居している状態になっています。
1年以上も比較的珍しくなく、極少数ですが3年以上待ったという例もあるので、入居待ちは覚悟しておくべきかもしれません。