知っておきたい葬儀のマナー

その基本と心得を詳しく解説!

知っておきたい葬儀のマナー

葬儀の基本的なマナー

葬儀のマナーを大きく決定づける要素は、そのお葬式の宗教的な考え方にあります。
日本で一般的に行われているお葬式は「日本仏教」がルーツで、今現在ルーツとなった形に近いまま受け継がれているのは東北地方のお葬式と言われていますが、同じルーツでも地域や世代によってマナーやルールが違ってくることもあります。
他にも天理教や神道のように分派したり影響を受けたりしながらも根本的には違う宗教も多数あるため、そういった信仰のある人のお葬式ではそれらに合わせたマナーを意識する必要があります。
ここでは一般的な仏式のお葬式の基本的なマナーを紹介します。

①服装は黒く落ち着いたものを

お葬式の正装は喪服と言われる伝統的な黒い衣装ですが、石川県などの一部の地域では白い喪服を着ることもあります。
黒くて地味な服装であれば喪服を着なければいけないというわけでないので、学生であれば学生服、社会人であれば黒いスーツを着れば大丈夫でしょう。
女性はワンピースでも大丈夫ですが、膝が見えるような短いものは避けるべきでしょう。

②靴やアクセサリーなど

靴は原則黒い靴で光沢が無いものを選ぶのが適切です。ヒールは3~5センチメートルぐらいの高さが理想的です。
アクセサリー類は結婚指輪以外は外すのが正しく、女性の場合ネックレスなどは材質と派手さに注意しつつ一つだけにするといいでしょう。

③焼香

焼香のやり方は宗教の考え方以外に、お葬式の参列人数でも変化するので、当日に喪主や司会の方から指定された場合にはそれに従いましょう。
数珠の持ち方ひとつとっても作法は宗派によって異なりますが、その場のやり方に合わせるのも自分のやり方でやるのもどちらも正しいとされます。
最も重要なのはやはり気持ちの部分と言えるでしょう。

葬儀のマナーの現状

日本には宗教の自由が約束されていると同時に、無宗教の人も数多く存在することから、葬儀や宗教の教えやしきたりに対して厳しさや正確さは、他国と比べると少ない部分が多いです。
実際に伝統的なマナーや儀式を受け継いで行われる葬儀は年々減って来ていて、部分的に有名な作法が形や考え方を変化させながら残っていっています。
なぜそうなったのかなどを紹介します。

①人の行き来の結果

東京や神奈川など大都市には全国から人が集まってきたため、全国各地のお葬式のマナーやしきたりが出会うことになりました。
そのため、特殊なしきたりをすると参列者の中の全く異なる地域の人が困惑することも増え、自然と簡易的なやり方に収束していったという一面があります。
関西地方の棺を3度回す儀式のように、地域的に広く行われていたものは流入してきた人も受け継ぐ形で残ったように、人の行き来の結果広まったり一般的になったりした習わしも存在するため、葬儀のマナーを知る場合にはその地域の歴史的な事なども考えるといいでしょう。

②一番重要なのは服装

葬儀のマナーの中で最も気にしないといけない部分は服装です。
香典や焼香などにもそれぞれマナーはありますが、もし考え方に違いがあったとしても後から修正したり説明をすれば済むことも多いです。しかし、服装はとても目立つうえに修正も難しいため、間違えると大変なことになります。
細かい作法などを考える前に、服装を整えることから始めましょう。

③わからないことは葬儀屋に聞くのが最善

葬儀のマナーは喪主に確認を取ることも可能ですが、多忙な喪主に時間を割いてもらうことは避けた方がいいことも多いです。
地域の葬儀屋はしきたりや経験も豊富なので、マナーの確認には最適です。

葬儀のマナーの今後

葬儀のマナーはこれからどうなっていくのかは、実際のところはっきりと言う事はできません。
最近では音楽葬や家族葬のように、自由な形のお葬式や参列者を限定して家族の時間を大切にするお葬式が増えたように、マナー以前にお葬式の考え方や形そのものが大きく変化してきているからです。
ただし、一般的に正しいとされている葬儀のマナーが間違いになることは考えにくいため、どんなお葬式であっても一般知識としてマナーを覚えておくのは有効です。
こういったことも含め、これから先のお葬式のマナーにおいて考えられることを紹介します。

①特殊なマナーは減る傾向に

全国的に見ても、地域特有の特殊なマナーやしきたりは減少傾向にあります。
伝統的なお葬式のマナーというのもある程度共通のものになってきたため、特殊なことをする場合は事前に知らせておくようにしたり、多少不手際があっても大目に見られるようなことも増えてきています。
ただし、葬儀のマナーをきっちり守ることは素晴らしいことなので、不勉強であってもよいということではありません。
できる範囲でその葬儀のやり方や考え方に合わせる努力をするのは必要なことです。

②タブーは存在し続ける

葬儀におけるタブーの多くは、おそらく今後も受け継がれていくでしょう。
最低限守るべき葬儀のマナーの1つとして、タブーについては事前に勉強して理解する必要があります。
葬儀のタブーとして代表的なのは、忌み言葉や重ね言葉といった不幸を連想させる言葉を慎むであったり、香典袋に書く文字や描かれた花の種類を間違えないようにするといったもので、これらのミスは礼を失する以上に重く受け取られることもあるため、十分に注意をする必要があります。

葬儀のマナーを間違えないようにするための準備

葬儀には多くのマナーが存在するため、少し調べただけではミスにつながりやすいです。
突然の訃報で駆けつけてきたといったことでもない限り、しきたりやマナーは守るのが基本ですので、きっちりと守るためにも日頃からできる準備はしておくのが望ましいでしょう。
今からでもできる準備をいくつか紹介するので、さっそく実行に移してみましょう。

①服を用意する

葬儀のマナーで最も重要なのは服装と紹介しましたが、服装はあらかじめ準備しておくことで不安を取り除くことが可能です。
黒く地味なスーツやワンピース、それに合わせたネクタイや靴など一式を揃えておくことで、葬儀に呼ばれてから慌てて買い揃えたり着方を学んだりする必要が無くなります。
子供であれば学校の制服が正装とされるので、着崩さずに着ておくといいでしょう。
ただし、すぐに着られるように用意していたからといって、通夜前に喪服を着て弔問に行くと、あらかじめ不幸が起きることを予想していたと捉えられて失礼になることもあるように、服装の用意が出来たら同時に服に関するマナーも知っておくとなおよいでしょう。

②数珠の用意

数珠にも宗教の考え方が色濃く反映されるため、他の宗派の数珠を使うと失礼になる場合もあります。
しかし、どの宗派でも使える「略式の数珠」というものが存在するため、宗派の違う方のお葬式に参列する可能性がある場合には、これが役に立つでしょう。
数珠は貸し借りをすると効果を発揮しないという考え方があるため、基本的には一人に一つずつ持つこととなります。
貸し借りをするくらいなら数珠無しで参列する方がよいとされることもあるので、数珠の用意ができなかった場合にも確認を取ってみるといいでしょ。

終活で葬儀のマナーを周囲に知らせる

終活を行っている本人は、葬儀の際には故人となっているためマナーを守る立場ではありません。
しかし、葬儀のマナーや考え方を決定する一番の要素は本人の意思なので、自分の理想通りのお葬式にするためにも、参列者や遺族の余計な負担を軽くするためにも、終活で葬儀のマナーを考えておくのはとても有意義なことです。

①お葬式の考え方を共有する

お葬式の形は家族葬などの普及によってたいへん多彩なものになりました。
最近では通夜振る舞いにおいて「殺生を避ける」という考え方が薄れてきて、お寿司やオードブルが出されたり、故人の好きだった食べ物が出されたりするようにもなってきました。
こういった新しい考え方に敏感になり、自分がどういった形にしてほしいのか、周囲はどういった形にしたいのかを共有して、納得のいく計画を立てるようにすれば、準備の苦労が減るだけでなく、満足度の高いお葬式ができるようになります。

②周囲への声かけをする

終活は自分のことを整理したりする以上に、自分が無くなった時に周囲の混乱をなるべく減らすための準備をするという考え方が重要です。
自分が終活を行っていることを恥ずかしがらずに周囲に伝え、葬儀に関わる可能性のある人達全員が準備をしはじめるきっかけになれば、とても意味のある行いといえるでしょう。

③マナー以外のことも入念に

遺族は自分が亡くなった直後から、葬儀に関する準備で多忙を極めます。
この時に財産や契約解除といった事務的な処理や、遺品整理などの物理的な作業まで加わると、時間的な制約のある事も多いためとても大変です。
周囲の人へのマナーや葬儀の準備を勧める一方で、自分自身のこともしっかりとやっていきましょう。

そこで最後に

知っておきたい葬儀のマナーの極意3ヶ条

・服装をしっかりと
・事前準備を大切に
・困ったときはその地域の葬儀社に聞く
の3つです。まずはこれらをしっかりと実行することで、葬儀におけるマナーのミスを大きく減らすことが可能になります。

①服装をしっかりと

葬儀のマナーの一番重要な部分は服装です。
逆を言えば服装がしっかりと準備できていれば、それだけ他の部分に気を配る余裕ができることにつながるため、服装の準備をするのは葬儀のマナーを考える時の第一候補にすべきでしょう。
服装は黒や地味で光沢のない色であれば喪服を用意する必要はありません。
スーツやワンピース、それに合わせた靴やネクタイやアクセサリーを用意して、服の手入れをしっかりとしておくことで、突然の訃報にも対応しやすくなります。

②事前準備を大切に

葬儀はいつ行うのか直前まで分からないことが多いので、事前に準備できることは限られてきます。
しかし、作法やマナーの知識や経験は知っておけばその瞬間に助けになってくれるだけでなく、知っているという心の余裕が負担を大きく軽くしてくれます。
自分の負担を軽くすることでより一層故人への思いを表しやすくもなるため、自分以外の人のためにも準備をしておくという気持ちが重要です。

③困ったときはその地域の葬儀社に聞く

葬儀のマナーやしきたりは地域性があることも多いので、遠くの場所やよく知らない宗派の葬儀に参加する場合には、自分がこれまでやってきたマナーが通用しないことも考えられます。
葬儀の準備や故人の事務処理などで多忙なため、喪主や遺族に確認を取るのはできるだけ避けるべきです。
現地の事情に詳しい葬儀社に確認をするようにしましょう。
                   頭の片隅に入れておいてください。