失敗しない墓開き(開眼供養)

墓開き(開眼供養)の流れと注意点を詳しく解説!

失敗しない墓開き(開眼供養)

墓開きは、開眼供養とか開眼法要などと言われますが、実際には何をするものなのでしょうか。またどういったマナーやルールがあって、どういう意味があるものなのでしょうか。まずは基本的なお話から・・・

(1)墓開き(開眼供養)とは何をするものなのか

開眼供養というのは、お墓や仏壇を新しく購入したときなどに、行われる法要のことを言います。お墓を建てた場合は、同じ意味で「墓開き」ということもあります。そのため、引っ越しなどでもう誰も入る人のなくなったお墓を、取り壊してしまうときに行う法要のことは「墓じまい」といいます。

(2)墓開き(開眼供養)の由来

もともと開眼供養というのは、仏像彫刻で使われていた言葉です。仏像を彫りあげる際、仏像の眼を描きこむのは一番最後と決まっています。それは、眼を入れることで、その仏像に魂が宿るとされているからです。はじめに他の部分を造っておいて、眼を入れる段になると、空っぽの仏像に魂を宿すため、盛大に儀式を行うのです。
その考え方が、いつしか庶民の間にも広まっていき定着するようになり、お墓を建てる時や、仏壇を新調したときなどに使われるようになりました。お墓や仏壇に魂を入れることで、尊いものになるのです。
それを「眼が開く」と比喩し、墓開き(開眼供養)としたわけです。

(3)墓開き(開眼供養)の時期

墓開き(開眼供養)を行う時期は、お墓を新たに建てた時に行います。
ただ、墓開き(開眼供養)というのは、基本的には法要ですから、法要の読経などを行ってもらう必要があります。地域や家庭の事情によってその方法については様々で、家族や一族が集まって、会食を行うのが習わしである場合などあります。
そのため法要の時期については、必ずしもこの日にしなければいけないと決まっているわけではありません。
地域のしきたりや、読経などを依頼する寺院や親戚などの都合のいい日などを決めて執り行うことになるでしょう。

墓開き(開眼供養)の流れについて

では、具体的に墓開き(開眼供養)とはどのように行うものなのでしょうか。その流れやマナー、費用などについて一般的な常識の確認をしてみましょう。

(1)墓開き(開眼供養)の流れ

お墓を新たに購入し、新調した場合には、必ず墓開き(開眼供養)をして、お墓に魂を入れなければいけません。その法要を行う際の流れについて説明します。

【読経】
僧侶に読経を行ってもらいます。読経を行うことで、空っぽで何も入っていない真新しいお墓に魂が宿ります。ただの石からお墓になる瞬間です。

【白い布】
はじめに新しいお墓には、白い布がかぶせられてあります。
読経が済むと僧侶からその白い布をはずすように指示されます。指示があったら、施主がその白い布を滞りなくはずしていきます。

【焼香】
最後に、施主から、生前故人と関係の深かった人から順番に、参列者全員で焼香を行います。自分の順番がきたら、お墓の前まで行き、焼香を行います。

【納骨】
納骨と墓開きを同時に行うこともよくあります。
もし納骨も同時に行う場合は、一般的にははじめに墓開き(開眼供養)を行ってから納骨式を行うという流れとなります。
法要の前にたいていはその流れについて僧侶から説明があるので、その時にわからないことはしっかりと訊いておくことが大切です。

(2)墓開き(開眼供養)の際のマナー

墓開き(開眼供養)の参列する場合、どのようなマナーが必要なのでしょうか。お葬式に参列するほどの意識までは必要がないようにも思えますが、かといってラフ過ぎるのも失礼なような気がします。

【服装】
墓開きだけを行って、納骨法要が行われない場合には、平服でも問題はありません。ただやはり派手な色ものやアクセサリーなどには気を付けて、できるだけシックにまとめるようにしましょう。
納骨の法要を同時に行う場合には、喪服の着用が一般的となります。お葬式や回忌法要を行うくらいの重要な法要となるため、きちんとした正装であることが求められます。

【のし袋】
墓開きというのは、実はお祝い事となり慶事の扱いになります。
間違いやすいのですが、そのため、のし袋の表書きは「お布施」とは書きません。「開眼御礼」またはただ「御礼」という具合に書きます。
また水引きも紅白のものを使います。ただしアワビのついたものは避けるようにしましょう。

(3)墓開き(開眼供養)の費用

僧侶に渡すための、お布施の相場について見てみましょう。
地域などによっては大幅に金額が違ってくる場合もありますが、一般的には、約3万円から5万円が相場となっています。僧侶には、墓開き(開眼供養)の前に渡しておくとよいでしょう。
僧侶を寺院以外の自宅や会館に来てもらう場合などは、お布施以外にお車代や、また会食を辞退された場合お斎料などを渡す場合もあります。それぞれ相場は5千円程度となります。

墓開き(開眼供養)の今後

現在、日本で最も大きな社会問題となっているのが、少子高齢化、それに伴う核家族化です。そしてその中にあって、人々の意識は必然的に、凄まじい変化を求められているのです。
個人ひとりひとりがそれぞれの死という概念と丁寧に向き合い、死に対する尊厳の意味を考えるようになってきました。

(1)多様化する納骨

古くから当たり前のように習慣づけられてきた、お葬式というしきたりも、今や大きな変革を余儀なくされ、新たな局面をむかえています。
終活を考える上で、お葬式というセレモニーのあり方、お墓という物理的なものに対する考え方など、今までのように、ざっくりと全てを一羽ひとからげに行うというわけにはいかなくなってきました。
すべてにおいて多様化する現代、お墓、そして納骨というあり方も、それぞれがしっかりと考えていく必要があります。

(2)納骨の方法

以前は、納骨するにはお墓が必要でしたが、現在には様々な方法があります。
お墓を購入するには、かなりの資金も準備しておく必要がありますし、またお墓を管理していくのも子供や孫、子孫への負担も大きくなります。
そのため今では、お墓を建てずに、納骨をする方法を選ぶ人が増えてきています。

【納骨堂】
最近は寺院で扱っているほかにも、納骨堂はかなり増えてきています。都心部の便利のいい場所にも、あり、交通の便もよく、通いやすいといのも人気となっています。それになんといってもお墓を購入することを考えるとかなりリーズナブルにまとめることができるのも魅力です。

【樹木葬など自然葬】
墓石を建てずに、植樹をして、そこに遺骨を撒いて、土に返すという方法も、最近はとても人気が高い納骨方法となっています。
自然葬は、樹木葬の他に、海洋葬や宇宙葬など、個人の希望に合わせて多様化してきています。

墓開き(開眼供養)を行うにあたって

少子化が進む中、田舎から都会へと人口は集中してきている昨今、確かに、それぞれの生き方について個性的な生活を求める人も増えてきてはいます。しかし、その多様化したライフスタイルにあっても、やはり都市への集中化を止めることはできなくなっています。

(1)都市化する墓地

最近は都心部から便利のよい郊外にも多く墓地が増えています。
田舎にはもう家族はなく、親戚などもいなくなってしまった場合など、田舎にあったお墓を墓じまいし、今住んでいる家の近くに新しく墓地を買ってお墓をうつす人が増えてきています。
最近は特に利用者が増えてきているということもあって、以前のように車で行かなければ絶対に辿り着かないような不便な場所ではなく、バスや電車などのインフラも完備されてきています。また環境もいいということで人気が高くなっています。

お墓に対する概念が変化しているとはいえ、まだまだお墓というものにこだわりたい人は多くいて、安心です。

(2)納骨堂

納骨堂は、大きなスペースは必要ありませんし、墓石のメンテナンスなどの煩わしさからも解放されます。
納骨堂はたいていとてもリーズナブルで、利用しやすい場所にあるのもとても人気です。核家族化していくと、お墓を管理する労力が意外と大きな負担となってきます。今後のことも考えて、何を選ぶかということもとても重要なポイントとなってきます。
納骨堂には骨壺や位牌などを設置しますので、やはり僧侶に依頼して開眼供養を行ってもらう必要があります。

(3)樹木葬などの自然葬で行う墓開き(開眼供養)

墓開き(開眼供養)は基本的には、墓石や仏壇、位牌などの物に対して、魂を入れるために行うのが基本ではありますが、納骨堂などの場合などにも適用されるように、多様化した現状に、開眼供養も様々な変化に応じてきました。
樹木葬など墓石などを持たない納骨などにも、開眼供養は行われ、故人の魂を弔います。それは、これからどんどん多様化した社会にしなやかに適応していくために、死生観に対する普遍性であるといえるでしょう。

まとめ

墓開き(開眼供養)は、時代の変化とともに、このように新たな局面をむかえています。
これは、少子化や核家族化によって、お墓を受け継いでいく人がいなくなっていっていることに大きな、そして深刻な問題があります。
子どもがなくお墓を守る人がいなかったり、田舎から都会へ出てきて、そのままもう戻ることがなくなってしまったりすると、物理的なお墓というものが、人々の生活には負担でしかなくなってきているのです。それはもう他人事の話ではなくなってきているのが実情です。
それらを踏まえて、それぞれの死生観から、多様化したお墓の概念が生まれてきました。墓地を購入し、墓石を建てることがすべてではなくなってきているということです。しかし、それでもそれがすべてではなく、改めて、墓石の良さを再認識する人々もまた現れているのも事実です。
結局のところ、自分が自分らしく生きるためにはどうするべきか、また自分や家族が生きてきた証というのはどういうことなのか、月並みですが、それらをひとりひとり考えて答えを出すことが大切なのではないでしょうか。

そして最後に

失敗しない墓開き(開眼供養)の極意3ヵ条

(1)なんのために墓開き(開眼供養)をする必要はあるのか、どんな方法があるのか、理解しておくこと

(2)納骨を一緒にするのか、どこの寺院にお願いするのか、費用や会食のことなど、前もって具体的な計画を立てておくこと

(3)お墓を購入する前に、本当に必要かどうかということを、家族とよく話し合っておくこと

                 頭の片隅に入れておいてください。