失敗しない海外での海洋散骨

その注意点と方法、人気の地域や相場を解説

失敗しない海外での海洋散骨

近年、海洋散骨への注目が増えてきています。散骨はお墓を持たず、納骨堂の手配もいりません。管理費がかからない点でメリットがあり人気を集めています。日本でも東京湾や沖縄などでの散骨される方が多くみられますが

「せっかく散骨するならば、きれいな海のある外国にしたい」
「夫婦で行った思い出の地に散骨したい」
「一緒に訪れたかった地に連れていってあげたい」

そう思われる方も多いのではないでしょうか。そんなお気持ちに応えることができるのが海外での海洋散骨です。海外の海に散骨する際のポイントをお伝えいたします。

以下のことが注意すべきポイントになってきます。

・希望の地が法的に散骨可能かどうか調べておくこと
・ツアー参加の段取り
・事前に粉砕を行うこと
・火葬許可書等の書類を持参すること
・費用面、散骨のプランを親族間で話し合っておくこと

これらのポイントについて一つずつ解説をしていきます。

希望する地域での海洋散骨が可能かどうか

日本では国の法律には散骨を禁止する文言はありません。日本の散骨は土地の所有者に許可を得て、節度を守って行えばほぼ問題はないといえます。では海外ではどうでしょうか。渡航先の国によって遺骨の扱いに関する法律は異なります。法律で散骨が禁止されている国はほとんどありませんが、国の法律だけではなく州や自治体での条例やルールまで確認する必要があります。まずは情報を集めて希望する土地が法的に散骨可能なのか調べましょう。

また、法律的に問題が無いとしても、その国の宗教や常識、近隣住民の心情に照らし合わせて問題ではないか確認をしておきましょう。トラブルを防ぐために、観光地で人が多く集まっているビーチや、商業に迷惑がかかる場所を避けるよう、あらかじめ散骨場所の確認をしておくことも必要です。

マナーを守った散骨を心がけましょう。個人で散骨するのもよいですが、日本とは色々と手順も違い、不安なこともありますよね。人気の散骨スポットでは散骨ツアーがあります。全て自分で手配することに比べると費用はかかりますが、法律を調べたり、船をチャーターしたりする手間を考えると手配会社を利用することをオススメします。

事前に準備すべきこと

・遺骨は事前に粉砕しましょう

日本では火葬が一般的ですが、海外の多くはまだまだ土葬することが少なくありません。また地域によっては火葬の設備温度が異なっているため、火葬の段階で骨が残らず灰になります。地域によっては粉砕をする必要がなく、粉砕業者が存在しないこともあります。そのため日本で粉砕を行ってから渡航する必要があります。

・ツアーの申し込み・計画

現地ツアーの申し込みを渡航前に行いましょう。散骨は、天候が悪いと行うことができません。荒天が続いてしまえば散骨を行えないということになります。日程は余裕をもって確保しましょう。悪天候で散骨ができない場合に、代行散骨をしてもらえるか、また料金はどのようになるのか、あらかじめ手配会社に確認しましょう。

機内持ち込みの為に必要な書類

遺骨は飛行機内持ち込み可能なのでしょうか?

基本的に遺骨は、預ける荷物としても手荷物として機内に持ち込むことも可能です。しかし万が一に備え、「死亡証明書」「埋葬(火葬)証明書」「埋葬(火葬)許可書」などの書類をあらかじめ用意しておきましょう。粉砕を依頼した業者により「粉骨証明書」が発行されるケースもあります。

手荷物検査で引っかかる場合も、このような書類を持参していれば、スムーズに進めることができます。手間ではありますが、書類関係はあらかじめ翻訳し、公証役場で翻訳認証をとっておくことをオススメします。飛行機の利用者には、バカンスや新婚旅行を楽しむために搭乗される方もいます。周りの方に気にされることが無いように、風呂敷で包みさらにカバンに入れるなど遺骨であることが分りにくくなる配慮をしましょう。

骨壺の大きさによっては、客室乗務員からほかの手荷物と同じように上の棚に収納することを求められます。骨壺が倒れ、こぼれたり割れたりすることが無いように壺と袋の間に詰め物をいれ、しっかり包むようにしましょう。機内に持ち込める手荷物の重量やサイズは航空会社によって異なっています。事前に航空会社に問い合わせしておくことをオススメします。

海洋散骨で人気の地と、それぞれの費用相場について

手配会社によりますが、散骨ツアーに参加する場合、ツアー費用に加えて渡航費と宿泊費がかかることが一般的です。別途、遺骨の粉砕料金等です。すべての手配を代行してくれる手配会社は、その分料金も高くなります。

業者、地域によって異なりますが、ツアー代金は10万~40万程。渡航費宿泊費等を含めて総額で計算したとしても、日本でお墓を購入し維持していく費用や手間を考えると、海外散骨のほうがお値打ちになるかもしれません。

主にツアーには以下の内容が含まれます。

・クルーザーやヘリコプター・水上飛行機のチャーター料・航行料
・ご依頼主様の乗船料(他家族同行の場合、別途代金)
・海洋自然葬実施証明書
・記念スナップ写真
・証明書
・供花・花カゴ

遺骨の粉砕もツアープランに入っていることもあります。家族で現地に赴き、散骨するのが一番ではありますが、身体的・物理的に現地に向かうことが難しい場合もあります。その場合には代行散骨を利用するのがいいでしょう。料金は10万円程度からとなっており、渡航費や宿泊費がかからず委託料のみで済むので経済的負担が少なくなります。

どこに散骨したのかがきちんと教えてもらえるようになっているので、自分(または家族)が亡くなった時にも同じ場所に散骨してほしいという要望にも応えてもらうことができます。

散骨費用は、どこでどこまでのプランを行うかによって変わってきます。

現地に実際に行くのか、代行散骨にするのか。
現地に行くとしたら家族何人で行くのか。
船の規模はどのくらいにするのか。
手続き等は自分で行うのか頼むのか。
その他オプションサービスを依頼するか。

まずは家族で話し合い方針を決め、海洋散骨ツアーのコーディネート会社に費用を確認してみましょう。

海外での海洋散骨について、人気の地域を中心に相場をご紹介します。

・ハワイ

海外の散骨で人気なのはハワイです。海外ウエディング・新婚旅行のイメージが強く、その神秘的な美しさで、定番の旅行先です。散骨手配会社も多数あります。アメリカでは合衆国としての法令で散骨を規制するものは存在しません。それぞれの州が定める州法で散骨についての指針を示しています。

散骨については、ほとんどの州で「他人の土地に撒いてはならない」等、マナーを守ってさえいれば許容されます。しかし海洋に散骨をする場合は「連邦水質汚染防止法」という法律に注意をしなければなりません。この法律により、散骨は海岸から約五キロ以上離れた沖合で撒かなくてはならないというルールになっているため、ビーチへ散骨することはできなくなっています。

また、海を汚さないように遺灰を撒かなくてはなりません。献花や供物をする場合には、ビニールや紐などの海を汚す恐れのあるものは全て外し、花びら等の分解されやすい部分だけをご遺灰と共に撒くようにします。海洋散骨後の報告義務があります。原則として散骨後30日以内にアメリカ合衆国環境保護庁に、報告をしなければなりません。船や飛行機を使用して散骨に向かう場合、こちらも届け出が必要です

ツアー費用は20万~40万円。別途、日本からの渡航費、宿泊費がかかります。小型船一台チャーター、フラダンスや供花がつくプランで20万円程度。為替相場や、時期によっても価格は変動します。
ハワイには、散骨ツアーをコーディネートしている業者がたくさんありますので、複数社に問い合わせを行い意向に沿ったプランを探してみて下さい。

・オーストラリア

日本からの旅行客も多いオーストラリア。宇宙からでも見えると言われる世界最大のサンゴ礁地帯、グレートバリアリーフ。色とりどりの熱帯魚、コバルトブルーの海・・・シュノーケリングなどマリンアクティビティを楽しむイメージが強いですが、ここにも散骨代行業者があります。

豪華大型クルーザーやグラスボトムボート、一人乗りカヌーなどを利用し、美しいグレートバリアリーフに散骨を行うことが可能です。またヘリコプターや熱気球から1回30分ほどで散骨するプランもあります。フライトで眺めるグレートバリアリーフは故人との感動の体験になることでしょう。

ツアーの値段は40万~60万程度。別途日本からの渡航料、宿泊費がかかります。特にオーストラリアは入管が厳しいことで有名です。死亡診断書や火葬許可書を持参することはもちろんですが、事前に翻訳しておくとスムーズです。人骨を申告せずに持ち込もむと、没収または罰金の可能性があります。

・バリ島

神聖なパワーが宿る島のビーチで美しいサンセットで人気のバリ島。バリ島では火葬後に骨を海に流すのが一般的。儀式をしてから,衆人注視の中で骨をすり潰し遺灰にします。そして遺灰を椰子の実の殻に入れて海に流すのです。海がない地域では川に流します。魂は空に還り、肉体は海に還ると言われており、古くから散骨の文化があります。小型船をチャーターするプランで30万円程からあります。

親族内で同意を得ること

これは海外散骨に限ったことではありませんが、親族間で話し合い意見を統一しておく必要があります。遺骨のすべてを海外に散骨するということはお墓を作る費用や手間を省くことになりますが、手を合わせる対象がなくなることを寂しいと感じる方もいます。

家族や親族がいる場合は、遺骨のすべてを海外に散骨するのではなく、一部を日本に墓に収めるか、手元供養を考えることも可能です。全てを海外散骨する場合、自分以外が入る予定のないお墓ならお墓をどうしていくか問題になります。

また本人が生前「海外で散骨してほしい」と話していても、いざ亡くなってみると他の親族の手前、一般的なお墓に入れられてしまうことは良くある話です。海外での海洋散骨は一般的ではない方法でありません。負担を減らすためにも、生前に手配会社と費用を確認しておきましょう。生前に申し込みが可能な業者もあります。下調べをしたうえで、意思を伝えて話し合いを行うことが重要です。

そこで最後に

海外での海洋散骨の極意3か条

1、 散骨の際はその国の法律・宗教・慣習等を調べ可能であるかを確認すること
2、 散骨ツアーの手配業者を利用すること。渡航が困難な場合は散骨代行業者を。
3、 家族間でしっかりと話し合い意見を統一しておくこと
                  頭の片隅に入れておいてください。