失敗しない仏壇選び

変わりつつある現代仏壇。その選び方と安置方法を徹底解説!

失敗しない仏壇選び
「仏壇を家に置く」といってもどんな仏壇を選んだらいいのか、そもそも何のために仏壇を置くのか、など、わからないことも多いですよね。仏壇は安いものではありませんし慎重に選ぶ必要のあるものです。ですが、仏壇を置くことに対しては、あまり堅苦しく考える必要もないようです。そこで、仏壇を置く意味も含めて、仏壇の選び方などについてお話ししたいと思います。

仏壇を置く意味、仏壇の選び方

仏壇はデザインや形がたくさんあり、値段もさまざまです。何を基準に選んだらいいのか、何を大切にしたらいいのか、仏壇店に行ってもなかなか選び切れません。仏壇は値段が高く宗教的な意味合いのあるものですし、頻繁に買い替えるものでもないので、迷ってしまいますよね。そこで、まず仏壇を買う前に気をつけることなどについてお話しします。

・仏壇を置く意味

仏壇を家に置くとなると、少しハードルが高いように感じます。月命日にお坊さんを呼んでお経をあげてもらう習慣がない場合は「うちには必要ない」と思いがちです。

しかし、仏壇には「故人と会話をするためのもの」という意味もあります。何かに迷ったとき、仏壇に向かって手を合わせて心の中で問いかけると、スッと気持ちが癒される瞬間があります。お経を正確に覚えていなくても、目を閉じて手を合わせるだけでも充分に意味のあることなのです。

ですから、仏壇を置くことに対してあまり身構える必要はありません。「故人や先祖と会話をするために」「心を落ち着かせるために」という意味で仏壇を置きましょう。

・仏壇を安置する場所

まず、仏壇を買う前に仏壇を安置する場所を決めます。仏壇は、置く部屋や置く方角に特に決まりはありません。どの方角にも神様がおられると言われていますので、「どこに祀るべきか」とか「どこに祀っちゃいけない」などという決まりはないのです。

したがって、手を合わせやすい場所、お祀りしやすい場所に安置してください。家族が集まるリビングに置いたり、寝る前に気持ちを鎮めるために寝室に置いたり、家族の生活スタイルに合わせて置く場所を決めましょう。ただ、仏壇を置くのを避けた方がいい場所はあります。

・直射日光が当たる場所
・湿気が高い場所
・風通しの悪い場所
・エアコンの風や暖房器具の風などが直接当たる場所

などです。

仏壇は天然の木材を使って作られているため、仏壇が傷みやすくなる原因になりますので、避けましょう。また、家に神棚がある場合は、神棚と向かい合う位置に仏壇を置くのは良くないとされています。神棚と同じ部屋に仏壇を置くときは向かい合わせにならないように位置と角度を調節してください。

それらの条件をいろいろ見ながら場所を決めたときに、大きな仏壇を置くスペースがないかもしれません。しかし、今はタンスの上など家具の上におけるコンパクトな仏壇もありますので、部屋が狭かったり家具の上しか置く場所がなかったりしても大丈夫です。

仏壇を安置する場所が決まったら、だいたいのサイズをメモして実際に仏壇店に行きましょう。仏壇店には専門のアドバイザーがいますので、いろいろ相談に乗ってもらえます。また、たいていの仏壇店では保証期間が設けられていますので、何かあったときにも安心です。

仏壇には、仏壇本体のほかにもっとも大事なご本尊と、仏具を揃える必要があります。基本的な仏具は以下の通りです。

・花瓶:花を生けます。
・燭台:ろうそくなどの灯りを点けるためのものです。
・茶湯器:お茶を供えます。
・仏飯器:ご飯を供えます。
・高坏(たかつき):お菓子や果物などを供えます。
・リン:手を合わせる前と、おつとめが終わった後に鳴らします。
・位牌

基本的にはこれらの仏具を揃えます。宗派によって違うこともありますので、仏具に関してもアドバイザーに相談しましょう。ただ、仏壇を置くスペースや、予算の都合で全てを揃えることができない場合は、香炉と花瓶、ろうそく立ての3点があれば立派な仏壇になります。仏壇や仏具のデザイン、置く場所など具体的に相談しながら仏壇を選びましょう。

現在の仏壇事情

最近は、いわゆるおばあちゃんの家にあるような大きな仏壇を置く家は少なくなってきています。今は、扉を閉めるとクローゼットのように見える仏壇や、アンティーク家具のようなデザイン性の高い仏壇が主流になっています。使われている木材の種類も豊富で、濃いブラウンから白木のものまで色も選ぶことができます。また、床に置くタイプ、家具の上に置くタイプ、壁掛けができるものなど家の広さに応じて仏壇を選ぶ方もいます。

そして、引き継いだ仏壇をリサイクルしたり処分したりする方もたくさんいます。「引き継いだ仏壇が大きすぎる」「部屋にそぐわなくなった」などの理由がある場合、まずお寺で魂抜きをしてもらいます。その後、仏壇を仏具店で引き取ってもらって処分をしたり、仏壇の部品を使って新しい仏壇を造ってもらったりするのです。多くの人が住宅事情や部屋の雰囲気に合わせて上手に仏壇を選んで生活に取り入れているのですね。

仏壇選びは、今後どうなっていく?

今後、仏壇を置く家は減っていくと思われます。仏壇は、それがなければ生活ができないというものではありませんし、仏壇を置くのが常識という風潮でもないからです。また、「先祖に手を合わせる」といっても、顔を見たことがない遠い方だとピンとこないものです。

ただ、身近な人が亡くなったときは心のよりどころを求めたくなると思います。「また会いたいな」「気持ちを聞いてほしいな」と思うことも出てくると思います。そんなときに、有るといいのが仏壇です。仏壇に写真を飾ってお供えをすることで、故人を身近に感じることができます。そして、手を合わせて心の中で会話をすることで心が落ち着いたりもします。そう考えると、仏壇を身近で必要なものだと感じることができるはずです。

私の家には仏壇がありますが、日常に手を合わせることはあまりありません。ただ、お墓参りに行って手を合わせたときに、心の中を何かがスウッと通りすぎたような感じがして、気持が少し軽くなったことがありました。これが宗教による癒やしなのかと思いました。お墓参りも大切ですが、仏壇に手を合わせても同じように癒しを得ることができるのかもしれません。「お墓」「仏壇」というと、日常とは少し遠いイメージがありますが、実はもう少し身近なものなのでしょう。

今は手ごろな値段で買えるものや狭い部屋でも置けるものなど、仏壇のイメージも変わってきています。インテリアにマッチするものもあるので、個人的にはどんな形であれ家に仏壇を置くことはとてもいいことだと思います。

仏壇を買うために準備すること

仏壇を買うときに大切なのは、仏壇の大きさや値段ではなく、「仏壇を置いて、日常的に手を合わせる」という心です。時々ドラマで、独り暮らしをしている若い女性がローチェストの上に写真と小さな花瓶を置いて、「行ってきます、お母さん」と手を合わせて仕事に行くシーンがありますよね。そこに故人を感じることができて、花や水を供えて手を合わせる場所であれば、形はどうあれそれは立派な仏壇です。

実際、フォトフレームと洋風のリンとガラスの一輪挿しがセットになった小さなボックスタイプの仏壇もあり、人気を集めています。また、小さくてかわいいデザインの骨壺もたくさんありますので、その骨壺にお骨を納めて花と水を供えた、オリジナルの仏壇でもいいと思います。線香も、お香のような自然で癒される香りのものもありますので、部屋で焚いても違和感がありません。

このように、洋室に置いてもマッチする仏壇、むしろ飾りたいと思うようなおしゃれな仏壇が増えています。大きければいいというわけではありませんので、家や部屋に合った仏壇を選ぶのも良い選択だと思います。仏壇には正確な形式や供えるものがあるのも確かですが、ご先祖様は形式よりも手を合わせてくれることを喜んでくれるはずです。形式にとらわれて二の足を踏んでしまうのであれば、形式にとらわれずに自分なりの仏壇を祀って手を合わせる方がいいと感じます。

実際に仏壇を買うための提案

「まだ生きているうちに仏壇を買うと早死にする」という言い伝えもありますが、実際はそんなことはありません。仏教の教えでは、「寿院(じゅいん)」といって、逆に長寿を約束されると言われているのです。なので、終活の一環として仏壇を新しくしたり、初めて仏壇を買ったりすることもとてもいいことです。

新しく自分の仏壇を買うときは、自分の好みだけではなく残された家族の意向も大切にすることをおすすめします。自分がいなくなった後、仏壇を管理して手を合わせていくのは残された家族のほうになるからです。仏壇が大きすぎて持て余したり、家族の好みに合わなかったりすることがないように、仏壇を選ぶときには家族と相談をしながら決めましょう。また、仏壇を安置する場所もみんなで決めるといいですよ。

個人的には、もし自分の仏壇を置くとしたら、家族が集まる場所に置きたいと考えています。家族がいつもいる部屋で家族を見守りたいなと思うのです。ただ、他の家族の意向はわかりません。家族がいつもいる部屋にはもっと他の物を置くために仏壇を置くスペースがなくなるかもしれませんし、家族は家族で別の場所を、と考えているかもしれないからです。したがって、他の決め事といっしょに仏壇に関しても家族とオープンに話しましょう。

そこで最後に

失敗しない仏壇選びの極意3ヶ条

①大切なのは仏壇の大きさや値段じゃなくて、手を合わせることと、その気持ち。
②自分の部屋やライフスタイルに合った仏壇を選ぼう。
③自分の仏壇を選ぶときには家族にも相談しよう。

                      頭の片隅に入れておいてください。